利息制限法の意義


日本における金利を定めた法律には、出資法と利息制限法が存在しています。利息制限法は、元々『消費貸借上における利息の契約、賠償額に関し、利率の観点から規制する』という視点の法律です。なぜこのような法律が生まれたかというと、元々利率は金貸業者が独自に設定していたものの、それによって悪徳な高利貸しが増えた事、その被害者が続出した事が大きいようです。つまり、利息制限法は不当な金利から一般市民を守る為に制定された法律という事になります。

基本的に、利息制限法は債権者と債務者の立場が異なるという面を重視しています。お金を貸す側、借りる側なのでもちろん立場は異なって当然なのですが、ここでいう立場というのは、お金に関する法に対しての知識の量という点も含まれています。つまり、一方は専門家、一方は素人という状況にあるこの両者の関係はフェアではないという事です。お金を扱う上でそれでは不平等だという事から、素人の方を法律で守ろうという趣旨が生まれたのです。

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利息制限法は、決して多くの項目が記された法律ではありません。ですが、この法律が存在している事で、多くの人が救われています。ただ、情報化社会となった現代においても、この法律があるからこそ自由競争の妨げとなっている部分もあり、また設立当時の法整備がやや不完全だった事から、少なからず矛盾点等の問題もあります。今後は、そういった問題点の改善が本法律の課題といわれています。

利息制限法とグレーゾーン金利


基本的には、利息制限法においては、10万円未満の賃借であれば年利20%、10~100万円の範囲ならば18%、100万円以上ならば15%以上という制定がなされています。しかし、過去においてこの法律が遵守される事はあまりなく、改正前に出資法の定めていた29.2%を基準にしている金貸業者が非常に多く、社会問題となりました。つまり、利息制限法で定められている利息の範囲は越えているけれど、出資法は遵守しているゾーンの金利、すなわちグレーゾーン金利ですね。

グレーゾーン金利がまかり通った理由としては、利息制限法に罰則がない点が挙げられます。つまり、利息制限法を守らなかったからといって、金貸業者に不利益が生じる事はなかったのです。これでは、いくら法律で定められていても、あまり効力があるとはいえません。

一方、出資法には明確な罰則が存在しており、もし違反すると5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金が科せられていました。その為、こちらは遵守され、結果としてグレーゾーンが生まれてしまったのです。

現在では出資法が改正され、グレーゾーン金利は事実上撤廃された形になっています。ただ、出資法における金利の範囲が一律20%なのに対し、利息制限法は賃借金によって15%まで引き下げられる為、完全に隙間がなくなったわけではありません。その点は、今後の課題といえるでしょう。

利息制限法と出資法の歴史


利息制限法が誕生したのは、1877年(明治10年)の事です。利息という制度自体は、西暦700年代から既に存在しており、その頃は郡司、国司がお金ではなく稲を強制的に貸し出し、その利息分を無理やり払わせるというものでした。つまり、利息という制度は元々高利貸しが生み出したものという事になります。

もちろん、それが正常なものであるはずもなく、多くの一般市民が苦しめられ、次第に利息はお金の貸し借りに採用されるようになっていきました。その結果、市民を守るために生み出されたのが、利息制限法です。

1877年に生まれた旧利息制限法では、上限金利は年率182.5%でした。しかし、長らくこの制度を制定していたものの、この法律の中身自体はやや不完全、不明瞭な記述が多く、穴となる部分を活用され、戦後の混乱期に乗じる動きもあった事から、1900年代前半から中盤にかけ、上限金利を守らない闇金融、高利貸しが多発したそうです。この社会問題を解決するために生まれたのが、いわゆる出資法です。

上限金利を年利109.5%に定めた出資法は、1900年代後半にはサラ金問題がクローズアップされ、それに対応すべく改正が数回行われました。そして2000年には上限金利が29.2%になりました。しかし、これでもまだ利息制限法で定めているはずの上限金利とは異なる為、ついには20%までに引き下げられる事になりました。それに対し、利息制限法は2000年に改正されたものの、上限金利に変化はありません。

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